家に似た一株の空間
首都ソウルの喧噪の中、「Namu(木) Hotel」がオープンした。都会の街から離れ、静かで温かな休息を堪能できるよう願ったホストが、心を込めて作り上げた空間だ。Namu Hotelはその名の通り、木のように悠久の時間の流れの中、いつもその場に居たかの如く自然に都市の風景に溶け込んでいる。忙しく流れる都市の時間とは違い、Namu Hotelの時間は立ち止まっているかのように、ゆっくりと静かに流れていく。
Namu Hotelにはそれぞれ異なる構造の客室が存在し、Terrace One、Oriental Box、The Square、The Circle、Under the light of the moonという計5タイプの客室が用意されている。各客室は面積から構造、家具の配置まで異なり、ほとんどの客室はバルコニーを通じて外部とつながっている。このような空間を通して、抽象的な存在である自然が与えてくれる安らぎを感じる事ができる。外部の視線から保護されながらも都市の風景を眺める事ができるNamu Hotelで、季節や天気、日差し、風を堪能してみてほしい。そして露天風呂に浸かって自然を感じながら休息してみてはいかがだろうか。
建築家協会賞を受賞したNamu Hotelは、独特で特色あるデザインの建築物だ。喧噪に包まれた道路側の前面は一つのマスによるシンプルな構造となっており、路地に面した裏側は小さなボリュームで精密に構成されている。主な出入口はあえて道路側に置かず、路地からアクセスできる作りとなっている。Namu Hotelのエントランスは複雑な日常から離れ、新しく分離された空間に向かう短い旅である。石と水、光と音に沿って入ると、精密にデザインされた自然の材料が決して誇張することなく、温かな空間へと案内してくれる。
Edited by STAYFOLIO
Designed by Jung Jaeheon MONO architects, LimTaeHee Design Studio, Junho Shin Garden Studio yeonsudang
Photo by Kihun Park